カッパドキア2日目/トルコ4日目


(写真は洞窟ホテルユナク・エヴェレリのテラスレストラン)


・親子岩
・カイマクル地下都市
・ウフララ渓谷
・セリメ修道院
・ウチヒサル
・絨毯屋
・ローズ・バレー
・セマー


ホテルの美味しい朝ご飯(バイキング形式)をテラスレストランで食べる優雅な朝がスタート。
蜂が寄ってくるのが煩わしく、猫が寄ってくるのが楽しいレストラン。
トルコは猫が多くて、どの街に行ってもごろごろしている猫をみかける。
犬は多くないけれど、居る場合はすごく大きくて、どいつも暑さで死にかけのようにべったり眠っている。



(写真は親子岩)
◆親子岩


ユルギョップの街を出てすぐの国道沿いにあるスポット。
昨日は時間が無くて寄らなかったので、ここから観光開始。本日も快晴なり。
眺めの良い場所で気持ちよい。



(写真はカイマクル地下都市入り口前に開けている土産物屋)
◆カイマクル地下都市

迫害された村人達が避難するために作られた地下都市。
最初に作られたのはヒッタイトの時代で、時代とともにどんどん掘り進んで何階層にもなっている。
一時に6千人ほどもこの中で生活できたそうだ。
ここカイマクルでは地下5階まで公開されているが、公開されていない部分も沢山ある。
他に似たような地下都市が数十箇所あり、カイマクルはそのうち2番目に大きい場所。
1番大きいのはデリンクユ地下都市だが、カイマクルの方が面白いらしい。


目玉観光スポットということで、駐車場から入り口までの間に土産物屋街ができている。
他の観光スポットでは余り土産物屋が無く、こことギョレメのパノラマスポット位しかチャンスが無いので、所謂土産物が買いたい場合は要注意。


(写真はカイマクル地下都市の中で階下の層をのぞき込んでいる様子…写真では暗いが肉眼ならもう少しはっきり見える)
入ってみると寒いほどに涼しい。
空気を含んだ凝灰石が天然の防熱材となって、こういった洞窟は夏でも16℃程度、冬でも12℃程度の温度に保たれているそうだ。


次々とガイド付きで観光客が来るし、通路や部屋は狭いので、あまりゆっくりできない。
(ガイド付きで無いと中に入れない)
オヤさんの説明に従って順繰りに見物。
まさしくダンジョンという趣の地下都市で、順路を辿って見るだけの観光でも十分に楽しい。
空気孔だの、竈だの、洗濯場だの、ワインセラーだの、昔の人たちの工夫を見ることができて面白い。
細い通路で大きな体のドイツ人のおじさんあたりが詰まってしまうと大変らしいが、朝一番に来ているだけに、それほどの混雑もなく無事終了。
好調なスタートである。


が!地下都市を出てくる頃、我が頼りのデジカメが充電切れに!!
と、叫んでいると、Kちゃんも「私ももうヤバイ!」、Hちゃんも「ホテルに替えのバッテリー忘れてきた!!」(爆)。
昨夜、充電しようかな?と思いつつ、まぁまだ保つだろうと甘く考えていたのが大失敗。
まだ朝の10:30くらいなのにカメラが使えなくなるとわ!!痛恨!!
これが痛恨その2。
オヤさんと相談して、午後ユルギョップに近づくウチヒサル観光の後で、一旦ホテルに戻って貰うことにした。



(写真は青色吐息の我がデジカメで最後に撮影したウフララ渓谷)
◆ウフララ渓谷


川で作られた渓谷(グランドキャニオンの小さい版みたいなもの)にかつて宗教学校があったそうだ。
ここでハイキング。
Hちゃんが熱烈に来たいと言っていたポイントで、私自身は割とどうでも良いかと思っていたのだが、これがなかなか迫力のある渓谷。
左右の岩には洞窟教会や宗教学校跡が見られる。谷間の川沿いを歩くハイキングコースは結構楽しい。



(写真はここから暫く友人の撮影した物。ウフララ渓谷の木陰カフェ。家族の流れ作業でギョズレメ作りの様子。できあがったギョズレメ)
ウフララ渓谷出口に近づいたあたりで木陰と切り株でできている素朴なカフェ発見。
丁度歩き疲れた頃でもあり、一休みすることにした。まもなく昼食なので軽くチャイとギョズレメ(クレープの中にチーズが入っているもの)を注文。
農家が家族だけで手作りでやってる感じで好感度◎。
ウフララ渓谷の岩と緑を眺めながら一息ついて元気チャージ。


そしてウフララ渓谷出口のところに来ると、川の中に東屋を建てたレストランが姿を現す。
京都の川床みたい?カンボジアのハンモック小屋みたい?
とにかく涼しげだし、なんかちょっとリゾートな感じでゴージャス。
もしかして…と期待していると、案の定それらレストランの内の一つが本日の昼食ポイント。
なんか豪華だなぁ。ってゆーか、ガイド付き個人旅行なんて初めてだしな。



(写真は川上レストラン)
前日の昼食もそうだけど、味のほうはまぁまぁレベルだけど、十分に美味しい。
何よりこの「休日旅行!!」って感じの雰囲気が大切なんだよね。
当然ビールでしょ。かんぱーい。


途中、川上テントのドイツ人旅行客の子供が流してしまった靴を、我らのテントで拾うなんてゆー微笑ましいハプニングもありつつ、その辺を泳いでるアヒルの子供にパンくずなど投げつつまったり過ごす。
またドイツ人観光客だよ。幼稚園児みたいな子供が一人。その両親、その両方の祖父母、なんかわからないけどおじさんという大人数だが家族旅行らしい。
前の日の昼に出会った団体も年齢が上から下まであって、どう見ても家族の雰囲気なんだが16人くらいなんだよね。
親戚一族郎党で海外観光旅行するのが普通なのかな?<ドイツ



(写真は今回注文したチョルバス(スープ)、焼き魚、ケバブ)


ウフララ渓谷をハイキングしているとき、黒のファッションでキメてるスタイルの良い男性2人連れの観光客に追い越されたんだけど、あれはやっぱりゲイカップルなんだろうな。英語でしゃべっていたので米国人か英国人か。彼らは翌日、何もない道の途中で歩いているのを目撃した。
他にも自転車だとか、歩きだとかでカッパドキアを巡っている欧米人観光客を何組か見かけたが、すげぇ体力である。
車で移動している我々にもかなりグロッキーな暑さなんだけどねー。




(写真はセリメ修道院の雰囲気と遠景)
◆セリメ修道院


オススメ!!お気に入り!
このスポットは面白かった。洞窟をくりぬいて作った修道院なのだが、今までのどこよりも単体として規模が大きくて完成度も高い。
迷宮ちっくに部屋が重なり合っていて、探検しているのも楽しい。
しかも山というか崖の中腹にあり、眺めが良い。
時間があったら、ここで十分時間を取って、見物するだけでなく高いところの部屋の日陰に座って、風に吹かれてのんびりすると良いと思う。
大勢の欧米人がそのへんに座って過ごしていた。


ここはガイドブックやオヤさんによると、スターウォーズのロケ地になってるということなんだけど、どのシーンなのかわからない。
少なくともエピソードIVやIには見あたらないなぁ。
雰囲気としては、エピソードIVのタトゥイーンでルークがオビ・ワンに助けて貰うシーンが近い。けど、タトゥイーンの撮影がチュニジアで行われたのは有名な話で、トルコで撮影したと聞いたことはないからな。
イメージのモチーフとしては確かに似ているし、その話が本当でないとしても、セリメ修道院カッパドキアの魅力が変わるわけではない。



(写真はギョレメ・パノラマから見たウチヒサル)
◆ウチヒサル


ガイドのオヤさんは既に「もう帰ろうよ」気分なのだが、我々はまだまだ見たいところが満載。
「尖った岩」という意味の巨大な一枚岩からできているウチヒサル。
中をくり抜いて城塞になっていて、周囲に街が発達している様子はこれまた絵になっている。
中を上って頂上まで行くことができるので、当然昇る。オヤさん疲れてしまったので我々だけ(笑)。


昇っていく途中も楽しいし、頂上は何も柵とか無くて結構スリリング。
360℃の景色を楽しむことができるし、日陰は涼しくて気持ちいいし、ここまた良いスポットだ。
ある程度あちこち見た後なので、地図と合わせて「あの辺がパシャバーだね」「ユルギョップのホテルはあの辺だね」なんてわかるのがまた楽しい。



(写真は絨毯屋で次々と絨毯を見せてくれるパフォーマンス)
◆絨毯屋
http://www.bazaar54.net/


陶器工場と絨毯屋は、どんなツアーでも必ず連れて行かれる場所。
イスタンブールの旅行会社からは「買う気が無いなら断っても良いからね」と言われていたものの、どんな絨毯なのか見てみたい気もあり、こんだけわがままに案内して貰っているオヤさんに断り切れないというのもあり、とりあえず行ってみる。
陶器と違って、小さいのでも10万円くらいするので、当然手が出なかったが、出来は素晴らしかった。


「トルコは広報が下手で、良い絨毯産地という世界的な名声を他の国に奪われてしまっている」という話が面白かった。
今回旅してみてわかったけれど、トルコって国は凄い。
かつての欧州の強大な敵だったオスマン・トルコ時代、各種の財宝、文化、技術がこの国に集まっていたのだ。
それは今も残っている訳なんだけれど、あまり知られていない。
近代化の波の中で、ちょっと乗り遅れて取り残されちゃってる感がある。でも実力はあるよって感じ。


実は思った以上に絨毯が素敵だったのだが。我が家じゃ、敷く床も、飾る壁も無いからな〜。
作り手達から直接商品を預かって、マージンを取って売っているので品質保証付。イスタンブールで本物か偽物か迷いつつ買うくらいなら、カッパドキアで買うのオススメ。
日本人観光客で買っていく人も結構居るって話だけど、持ち帰ってから困るんじゃないかな。
日本の家屋には絨毯ってあまり似合わないからね。




(写真はローズバレーの丘の上から沈んでいく太陽。東を見ると昇ってきた満月)
◆ローズ・バレー


絨毯屋を出た時点で世界が茜色に染まっていて焦る。
「オヤさん!ローズバレーで夕焼け見たいんだけど!間に合う?」と問うと「大丈夫」という回答だったのだが。
そこから20分ほどかけてローズバレーに到着する頃にはすっかり青色の世界になってしまっていた。


確かに日没まではまだ20分ほどあったのだが、見たかったのは日没ではなくて、夕焼けに染まるローズバレーの岩肌だったのだ〜。ガッカリ。
ガイドブックの写真にあるような茜色のローズバレーが見たかったら、日没の1時間前からスタンバイが必要だね。
オヤさん曰く「大抵の日本人観光客は、日没の写真を撮るので、それが見たいのかと思いました」とのこと。
他にも「日本人のお客さんは、各種スポットで見所を見て写真を撮って、すぐに次に移動する事が多いです。皆さんは写真はあまり撮らないけれど、一箇所でゆっくり過ごすので時間を読むのが難しかったです。欧米系のお客さんにはそういう過ごし方が多いですけど」とのコメント。
一箇所で過ごす時間が長い割に、一日で見る場所も沢山要求する我々。
組み合わせとルート選択には随分苦労させてしまいました。




(写真はユルギョップ中心広場の雰囲気と夕飯で頼んだ品々)
◆ユルギョップの街


サルハンで行われるセマーの手配をオヤさんにお願いした。21:00開演ということなのであまり時間が無く、ユルギョップの街のカフェテリア式の店で夕飯を食べることにした。
オヤさん紹介で街の中心部の広場にある店を選択。広場に出されたテーブルで夕闇に沈みつつ、賑やかになっていく街を見ながら食べる。
残念ながら庶民的なお店なのでアルコールはなし。でも、味は美味しかった。
白インゲンの煮込みクル・ファスルエや、焼いた肉団子キョフテなど、有名なトルコ料理をここでも次々とクリア。
向かいのカフェはアルコールを置いていて、水タバコもできる様子。時間があったら是非立ち寄りたかったが今回は時間なし。



(写真は夜ライトアップされたサルハンの中庭)
◆セマー


カッパドキアがある中部アナトリアのコンヤという街はイスラム神秘主義の一派メヴレヴィー教団の発祥の地。セマーはその教団の祈りの旋舞である。
以前、カイロのナイル川クルーズのショーでベリーダンスとセマーを見たことがあって、セマーの不思議な感じが気に入っていたので、今回できれば本場で見てみたかったのだ。
イスタンブールのスジルケジ駅でのショーが見られなかったので、ここカッパドキアで(しかもあの雰囲気Goodなサルハンで)見られるなんてラッキー。車代合わせてひとり53YTL。


夕飯を食べ終わり、街路灯も全然無い道を車でサルハンに向かった。
今夜も満月。白い凝灰石でできている丘陵地帯は月の光を反射して、なんとも幻想的な光景が広がっていた。
これはどうしてもカメラには納められない光景なので、目に焼き付ける。


セマーも撮影禁止。かなりユニークな踊りである。
踊りと言うより祈祷な訳だけど。恍惚とした踊り手の表情とか手の動きとかインパクト大。
見終わったあと、友人達と3人、ひとしきり真似してくるくる回ってみる。←馬鹿


今日も長い一日だったなぁ。

朝飯:ホテルバイキング/昼飯:ウフララ渓谷/夕飯:ユルギョップ中心部