覚えている限り記録しておこう。


GW後半、5/3(金)〜5/5(日)はバイクで山梨県の一の瀬高原キャンプ場に行ってきた。
一の瀬高原は3年前Be Nature Schoolのソロキャンププログラムで初テント泊に挑戦した場所。
昨年も訪ねようとして予約までしたものの、5/2の帰宅時に赤坂見附の駅で滑って転んで背中を打ってしまいGWを安静に過ごすハメになったという思い出深い(?)場所である。


今年は天気も良さそうだし、昨年中に買いそろえたキャンプ道具は、3/30(土)〜3/31(日)の式根島で試用済みだし、見事になんのミーティングやワークショップの予定も入ること無く、 万全の体制で向かえた5/3(木)…となる予定であった。


と書くからには万全で無かったんだが。


5/2(木)。無事に業務が終了し、これまた珍しく夜に予定が入っていなかったので、残業などして溜まった作業を片付けたりして帰途についた。
赤坂見附の駅で滑ることも無く、無事に22:00頃帰宅。


…そして、ふと、気づいた。
ずいぶん長いことバイクに乗っていないが、無事に動くだろうかと…


そして青ざめる。
考えるまでも無く、絶対にエンジンが一発ではかからないからだ。
大抵、一冬乗らずに過ごすと、春にエンジンをかけるのが一苦労なのだ。
まして、今年は一冬どころか…昨年はというか最近は殆どの週末が予定で埋まっているのでバイクに乗らずに過ごしていた…最後に乗ったのはいつだ?


とりあえず、夜の内に思いついただけマシだということで、23:00頃、駐輪場に降りていってエンジンをかけてみた。


当然かからない。(笑)


それどころか、いつもならある「しばらく頑張ればエンジンがかかりそうな微かな気配」すら無い。
数回セルスイッチを押しただけで早々に諦めた。
これはヤバイ。


WEBで調べたところ、うちから徒歩5分くらいのバイク屋が5/3も営業しているらしいことがわかった。
翌朝9:30からの営業だというので、開店と同時に電話して相談することにした。
…念のため、WEBサイトからメールも送って、もうできることは無いので就寝。


明けて5/3連休初日の朝。
3日間WEB不在にするので、取り急ぎのメールを書いたり、キャンプの荷物を作ったりしているところに電話があった。9:30少し前。昨夜メールしたバイク屋であった。
「すみません。WEBサイトの更新を間違えちゃって、昨年のGWの予定を書いてたもので…実は5/3から休みなんですよ。さっきWEBサイトの方は直しました。」
という電話であった。
わざわざ電話してくれるなんて、なんて親切なバイク屋だ!!
いや、親切なんだが、お休みであることには変わりない!!ショック!!


親切にも電話をかけてくれたので、これ幸いと相談に乗ってもらう。
たぶんバッテリーが完全に上がってしまってるだけだろうということなのだが、我が家にはブースターが無い。
JAFとか呼べば良いですかね?」と質問したら「JAFもいいですが、もし任意保険に入っていたら、ロードサービスが付いているのでは?」とのこと。
ナーイス!アドバイス
確かに入ってたな任意保険。
どこの保険に入ってたかさえ覚えてないけど、どうせWEBで申し込んでいるのでGmailを検索すれば一発でわかった。WEBサイトには24時間365日ロードサービスありと書いてある。
フリーダイヤルに連絡して、慣れたオペレータがささっと手配してくれて、10:45頃に無事ロードサービスが到着。
ブースターでバッテリーに電極繋いでみて、エンジンスタート。あー良かった。これでしばらくエンジンかけておけば…しかし…
「通常ですと、ほんの少しエンジン回しておけば充電されるので、ブースター外してもセルが回るんですが、どうも充電されませんね。ブースター外すとまたエンジンがかかりません。もうバッテリー自体が古くなっている可能性があります。交換した方がいいでしょう」
とのアドバイス。ということで、エンジンかけたまま、ロードサービスさんに待機していただきながら、幹線道路にある大型バイク用品専門店に電話をかけて、バッテリーの在庫があるかどうか調べてもらう。
やけに時間がかかったが、在庫があることがわかったので、ロードサービスさんに大いに感謝しつつバイク屋へ向かった。


¥13,000ほどのバッテリーを購入し、できれば交換作業もお願いしようと思ったが、90分待ちとかゆーので、バイク屋の駐輪場で手を真っ黒にしながらバッテリーを交換。軍手くらい持ってくれば良かった。
でも、これで無事にバッテリー交換終了。


一旦家に戻ってキャンプ道具を積み込む。
12:30くらいだが、昼飯食っている暇は無いのでヴィダーインゼリーで130KCal程度を流し込んで出発!
危うく連休を棒に振るところだったので、無事に出発できたことで幸せいっぱいである。
スマホのナビ音声に従って山梨県へ向かう。


途中、青梅街道が通行止め(青梅大祭のため)で焦ったが、すぐルート再検索してくれるので、安心して走り続ける。
やっぱ、ナビって偉大だなぁ。ナビなかった時はいちいち路肩に止めて地図拡げてたもんなぁ。


しかし、寒い。奥多摩あたりから異様に寒くなってくる。お腹もすいている。
一応、キャンプするので革ズボンだし、革ジャンなのだが、焦って出てきたせいもあって革ジャンの中はTシャツ(爆)。
途中のセブンイレブンで揚げ鶏を買って貪り食いながら、長袖のシャツを荷物から引っ張り出して着る。
できればもう一枚着たいところだが、先を急いでいるのもあってとりあえず出発。


奥多摩湖を過ぎ、既に時刻は15:00を回っている。小雨がぱらつく。ますます寒い。
走っている途中でスマホの音声がぷつっと切れた。充電しながら走っていたつもりだったが、いつの間にか充電スイッチが切れていたらしい。
目的地までどのくらいなのか全然わからん。油断して地図も持ってこなかったし(爆)。


もう限界というころに道の駅登場!!丹波山(たばやま)道の駅。
屋根付きのバイク駐輪場がありがたい!トイレの便座が温かくてありがたい!!ガイドの地図が置いてあってありがたい!!
もう一枚長袖シャツを引っ張り出して着込む。
やまめの塩焼きとか売ってて無茶苦茶心惹かれたが、先を急いでるので…(以下略)
やまめ売っていたお兄さんに一の瀬高原キャンプ場への道を教えてもらい、あと少しであることもわかって一安心。


その後1時間かからずに無事に一の瀬高原キャンプ場に到着し、雨も上がって気持ちよく晴れた空の下でテントを張った。付近から乾いた木を集めてきてたき火をし、でもちびっとガスも使ってボルチーニ茸とペンネのクリームパスタと、メルジメッキスープの夕飯にありつく。食後はコーヒー。…全部インスタントですが。


流石に疲れたのと、なんか寒いので19:00※頃には寝袋に入った。
夕飯作ってる間にもう一組カップルが来てすごく近くにテントを張られてしまい、そのカップルの話し声がすごくうるさい…と思いつつ寝る。


24:00※頃、4:00※頃、あまりの寒さに目を覚ます。
明らかに3年前のGWや、3月の式根島より寒い。管理人さんの話に寄れば朝には氷が張っていたそうだ。
装備としてもう少し防寒具を持ってくるべきだったと後悔する。そういえば持ってくる気だったフリースすら持ってない。今朝作った荷物があまりに中途半端であったと大いに反省。
しかし、とりあえず眠ってしまえば眠れてしまう自分が怖い。


8:30※頃カップルの男の方の「すげぇいい天気。あったけぇ〜」という声で目を覚ます。
人声で目を覚まされたことに半分むかつきつつ、これ以上朝寝してても仕方ないので半分感謝する。


たき火をおこし、…まぁだいたい2〜3回の種火で成功するが、できれば1発で燃えあげられるようになりたいものだ…コーンスープ、アサリ味噌汁にご飯をぶちこんだ朝ご飯。またまたインスタント。


まったくNO IDEAで来ているので、今日の過ごし方に迷う。
一日中キャンプ場でだらだらしている気だったのだが、天気が良くてどんどん暑くなるので、とてもここには居られないことに気づく。


付近の地図を眺めていて、片道2:00位で笠取山(1941m)というのに登れるらしいのを発見。
ガスコンロと、チキンラーメンと、水2Lを荷物につっこんで出発。


キャンプ場の管理人さんは作場平橋というところから登れと言っていたが、地図を見ると中島川橋というところのほうが短時間で登れるみたい。
中島川橋というところでバイクを止めてみる。
なんの案内も書いてないが、山の中へつづく道があったので、しばし分け入ってみた。
最終的には山の中に迷い込んでしまい、明らかに道が無くなったので車道へ戻った。あれぇ?
と、10mほどバイクで進んだら、キレイに整備された登山道を発見(笑)。
時計は11:30。まぁ2時間で上ったら13:00だからいいよね…と歩き始める。


この登山道はわりと緩やかで歩きやすくて、そして連休だと言うのに人が居なくて、なかなか快適であった。
来週東北スクエアで実施するワークショップの組み立てなど、考えつつ歩く。


さっきの30分ほどのロスタイムが惜しかったなと後悔し、いやいや過去を嘆いてどうする、時間は戻らないぞと否定したところで…否定してもダメだと気づく。
人間の脳が、問いかけされると自動的に答えを考え始めるように、明らかに欠けたと思われる部分があると埋めずに居られないという習性を持っていることを考えると、ロスタイムだと思う限り、なんらかで埋めずに居られなくなり…過去の時間は埋められないものだから「あーあの時間惜しかったな」と思うことで埋めようとするのではないかと気づく。


すなわち、ロスタイムだと思っている限り後悔が止まらないわけだ。
その空白の30分に別の意味を与えて埋めるか、または「空」な状態が耐えられる脳にすれば良いのだ。
後者はきっと禅とか、修行とかの世界になってしまうと思うので、とりあえず「あの30分は子供の頃の藪の中の探検みたいで楽しかったなぁ」と思うことにする(笑)。


さて。中島川橋から黒エンジュという分岐点まで、地図には1:20と書かれていたが、1時間で到着し、時計は12:30。
そろそろ昼飯にして降りたいところだが、ここは森の中の単なる分岐点という感じでチキンラーメンを作るにはイマイチ向いていない。
案内板上ではここから水干というところまで20分なので、そこまで行ってみることにする。


しかし。
今更なんだが、行動食を一切持っていない…
山に登る気で来てないし。
一の瀬高原にはコンビニも無いから買うこともできなかった。
水だけはたっぷり2L持っているが…せめてのど飴でも転がってないかと荷物を探ったが何も無い。
黒エンジュまでは好調であったが、この最後の1.3kmほどが大変だった。


下りなら良いのだが、登りはバテて息が切れてしまうのだ。
5mくらい歩いたら、30秒くらい止まらないと息があがってしまう。
牛歩のごとき歩みである。


それでも40分くらいで水干に到着。最後の30分はチキンラーメンのことしか考えていなかった。
地図上はここに神社の印がついているので、できればお参りしたいと思って周囲をウロウロするが見つからず、もう限界ということで諦めてチキンラーメンを食べることにする。
丁度良く新しい木でできたテーブルとベンチがあり、眺めも良いので、ガスコンロを出してお湯を沸かし始めた。
コーヒーを入れて、チキンラーメンを作っていたところ、男性が一人通りかかって同じベンチに座った。
昨日から山小屋にとまりつつこの尾根を縦走しているらしい。今夜は笠取小屋に宿泊だと言って「小雨が降ってきましたね」と足早に去って行った。


時計は14:00。チキンラーメンで暖まった身体で下山を始める。
先ほどのバテバテはどこへ行ったかと思うほどすげぇ元気。ビバ!チキンラーメン
と、ふと見ると降っているのは雨では無くて雪。
雨具すら持ってない(ダメダメ)なんだが、身体が暖まっているので服についた水滴もすぐに乾く。
割と一本調子で下りだし難所も無いので好調に下山。


この分なら15:30※には中島川橋まで戻れるだろうと、今度はその先の計画を立て始める。
テントに戻って16:30※…一休みして夕飯を作るか…うーん、めんどうだなぁ…昨日お世話になった丹波山の道の駅には温泉があった…片道1時間弱だから16:00※過ぎには風呂に入れる…どうせならそこでご飯も食べてくれば、後はテントに戻って休むだけ…ヨシ!そうしよう!!


無事、計画通り下山し、路面は濡れていたが、雨はあがって、丹波山の「のめこい湯」に到着。


結構混んでいて、温泉受付フロントに並ぶ。
ふと壁面の時計を見ると17:00前である。手元の時計は16:00過ぎ※。
横着だなぁ、時間直さないのかなぁと思う自分がすごい。


露天風呂に浸かってホッコリしていたところ、湯船の他の客の話し声。
「もう17:30過ぎだし、あとはゆっくりしよう」


…17:30過ぎ…??


そう。狂っていたのは私の時計だった。スマホの電源切れて以来、頼りにしていたアナログ時計。
上記で※をつけた時間は、すべて思いっきり1時間近く遅れていたのだった。
道理で、山の上で出会った男性は足早に山小屋に向かったわけだ。あれ14:00じゃなくて15:00だったんだな。(爆)


急ぎ湯から上がって、併設の食堂へ。
名物「鹿肉カレー(辛口)」(美味かった)をぺろっと5分で平らげて、正しい時間で18:00。
ダッシュでテントに戻る。体力が戻っているのと、登り道なので、バイクも好調に速度が出せる。


長くなってきた陽がありがたく、19:00近くてもまだ明るい。
お腹もいっぱいだし、今夜は管理小屋から毛布を借りてきたので夜の寒さも安心だし、幸せ気分でたき火する。
コーヒーでもいれようかと思ったけど、結局、純粋にたき火だけ1時間半ほど楽しんだ。
灯りを消して、寝袋にくるまって、テントの口を開いて夜空を見ながら寝っ転がった。
少し曇り空だったけど、ぼんやり眺めていたら流れ星が見えた。


22:00頃就寝。毛布があっても寒かった。
4:30頃鳥の声で目覚める。他のテントの家族連れのお父さんが既に起きてたき火の支度をしていた。
十分明るいが、特にやることも無いので寝直す。
7:00頃起床。
最後のたき火をたっぷり楽しんで、8:30頃まで朝ご飯。
コーンスープ、豚汁にご飯入れたもの、コーヒー。インスタントですが。


もう一泊してもいいなと思いつつ、まぁ装備もイマイチだし今回は切り上げることに。
10:00頃、管理人さんにお礼を言って、キャンプ場を後した。
途中、またまた、たばやま道の駅で山梨産ワイン3本、ビール1本を購入。
11:00にたばやま道の駅を出発して、13:30頃帰宅。


あー楽しかったなぁ。
準備不足がいろいろ目立った3日間であったが、それ含めてすげぇ楽しかったなぁ。
また1泊でもいいから、休みが取れたらキャンプに行こう。