今夜の井の頭公園は、蜩(ひぐらし)の輪唱が美しかった。
昨夜は蜩など鳴いてなかったのに。


一匹が鳴くと、続けて別のが鳴き始め、次々と音が重なっていく。
背の高い木から、鈴か鐘の音が降ってくるような音のシャワーである。
蜩の声ってこんなに美しかったっけ…?


満ち欠けする月明かりとか、弁天池の湖面とか、闇に溶けるように飛ぶ蝙蝠だとか、虫の声、風の音、土の匂い…
毎日歩いていると、一つ一つが違って面白い。
こんな楽しいこと、贅沢なこと、しないで、冷房の効いている乗り物に乗ってあっという間に目的地に着いてしまうなんて勿体ない。


もともと四季の中では、冬の次に夏が好きなのだが。
今夏は汗だくになって歩くことで、もっと夏が好きになった。


昨夜は雨でできなかったベランダ寝を、今夜は再開。