モスクワ旅行から無事帰宅。


帰りの飛行機はなんだかキツかった。
行きに書いた通り、私はそもそも速い乗り物が好きで、今のところ自分が乗る一番早い乗り物である飛行機はダントツに好きだし、酒は飲めるし、映画は見られるし、機内食も割と好きだし、何時間のフライトだろうと、映画や食事を除いて殆ど最初から最後まで寝続けて目的地に到着してしまうので辛いと思ったことが無いのだが、今回はキツかったな。


結局出発が1時間近く遅れたせいか、行きと違って満席で混んでいたせいか、疲れが出たのか。
眠っていても気分が悪くなって目が覚めること数回。
なんか食事もイマイチだったし。
成田に到着してみればすげー暑いし。
映画は「近距離恋愛」を夕食時に、「ナルニア国物語2」を途中まで朝食時に見た。


成田空港でNEXのチケットを買おうとして、クレジットカードが無いことに気づいた。
そういえば、金曜日のコンサート前にカフェ・マニアの夕食をカードで支払ったのだが、機械が壊れたらしく時間がかかってしまい、カードが返却されなかったことに気づかずに慌ててコンサートホールへ急いでしまったのだった。
NEXの中から手元にメモしてあるカード会社に携帯で連絡し、別に悪用もされていないことを確認してカード停止したので事なきを得た。
新しい番号が届いたら各種公共料金支払いの番号を変更せねばならないのが面倒だ。



(写真はモスクワ市内の様子。モンゴルはナホトカやウラジオストクに似た感じで、これがロシア・共産主義の町だと思っていたが、モスクワは思ったよりずっとヨーロッパだった)
モスクワ空港で、ちらっと現金じゃなくてカード使って何か買おうかと思いつつ止めたので、持っていないコトに気づかなかったのだ。もしモスクワ空港で気づいていたら、色々ちょっと大事だっただろうと思うとそのまま平和に帰国してしまったのは幸運だ。
もちろんこの10時間の間に悪用されていたらそれどころじゃないけれど。結果オーライ。


帰宅してみたら、植木のうちオリヅルランストレリチアっぽい安かった鉢が、もう完全に180℃葉っぱが倒れている瀕死の状態になっていた。1/20位の葉っぱが黄色に変色。ある意味壮観。
シュガーバインも殆どの葉がパリッパリに乾いてしまっていて、これまた瀕死。
4Lの水を与えてから出かけた竹はなんとか生き延びていて、テーブルヤシなどのヤシ系は何事もなかったかのように元気。
うーん、締め切っていた部屋が暑かったのかなぁ…(T_T)
しかし、オリヅルランストレリチアは、水をたっぷり与えて様子を見たら2日程度で葉が立ち上がって、以前の姿を取り戻してきた。頑張って生きかえれよー。
シュガーバインはたぶんもうダメだ。スゴク好きなんんだけどなー。我が家では生き延びられないタイプなんだな。


(写真はマネージ広場から門を通じて赤の広場。明らかにヨーロッパと違うのがこの色遣い。モスク風中東風)


今回JALを利用したので、JALマイレージカードを作った。
カードが来る前に旅行になってしまったので、行きの成田空港の搭乗カウンターでメモした番号を伝えてマイル登録してから出かけた。
カードが届いてみたら…メモしてあった番号が間違っていたこと判明。
しかしJALに電話連絡してみたら、さらっと修正してもらえた。
これからは国内旅行でもJALメインにするかな…


■□■□■モスクワの地下鉄 http://www.metro.ru/map/ ■□■□■

(写真は地下鉄内の様子。空いている時に撮影)

今回、モスクワの地下鉄には大変お世話になった。
改札は入場時だけで、一度乗ってしまうと乗り換えを含めてどこまで行っても均一料金なので旅行者にも便利…だが、あまり旅行者(車中で地下鉄路線図とか気にしている人)は見かけなかったかも。
料金は現在1乗り19ルーブル=80円程度で大変お安いが、これでも少し前まで15ルーブルだったらしく、しょっちゅう1ルーブルずつ値上げしているとのこと。
回数券というかプリペイドカードがあって、回数が多いと割安になっているらしい。


料金だけでなく、本数が多いのが本当に便利。
駅には時刻表が無い。なぜなら全ての路線が2分以内の間隔で走っているから。
電車が発車したところから時間をカウント始める電光掲示板がある。
最初「次の電車が来るまでに何分何秒か」を表示しているのかと思って、すげー!って思ったけど、残念ながらちょっと違った。
「前の電車が出ていってから何分何秒経ったか」を表示しているのだ。
それでもだいたい2分間隔というのがわかっているので、まもなく電車がくるらしいという事がわかるというわけ。
電車を待つのが大嫌い(5分待つと長いと感じる)な私向きのモスクワの地下鉄。
それでもどの電車も座れない程度には混んでいるんだから、利用者の多さがわかる。


(写真は地下鉄2号線チェアトラーリナヤ駅のブロンズ像群の1つ。動物部分をなでると良いというおまじないがあり、通りすがりの年輩の女性がよく撫でていく。犬の鼻部分がピカピカに光っている。私も撫でて来たぞ)
友人宅のある地下鉄2号線(グリーンのライン)と、それにクロスしている地下鉄3号線(ネイビーブルーのライン)をよく利用した。
スターリンの行った唯一の偉大な事業」と言われているかどうか知らないが、リンク先の地下鉄路線図は1931年からある歴史の古いもの。
東京の銀座線が最初にできたのが1927年だが、それが完成したり他の路線が増えた時期を考えると東京より20年くらい進んでいたと言えるだろうか。


(写真は地下鉄3号線アルバーツカヤ駅の優雅なデザイン)
車と同じで右側走行なので、駅では右側から列車が入ってくるのが違和感。
案内はすべてロシア語(ロシア文字)だし、日本と比べると路線案内や出口案内が不親切なので、方向音痴の人にはお勧めできない。


有名なのが駅の建築とエスカレーターである。
駅の建築は歴史の古さから来ていて、スターリンゴシック様式の美しい古い駅が沢山ある。
ふんだんに大理石を使ったシックな駅も多いが、この大理石はスターリンが救世主キリスト大聖堂を爆破(これも1931年のこと)して、教会に使われていた石を転用したのだと知ってしまうと、ちょっと凄みがある。


(写真は地下鉄2号線トヴェルスカヤのエスカレータ。この長さが普通)
改札とホームをつなぐエスカレータは長くて速い。
速いといっても、私は日本のエスカレーターが遅すぎると思っているので、この位が丁度良い。
長いということは地下深いということだが、モスクワの地盤が砂地だから、安全のために深く掘る必要があるのだということ。
そしてまた、長いということは、地下鉄の駅がある場所と、改札のある場所が結構遠く離れているという意味であり…地下鉄出口までは詳しく書いていないガイドブックの地図を見ていると、いったいどこへ出てしまったのか全然わからない。意外なところまで進んでいたりするのが面白い。


(写真は地下道のキオスクが並ぶ様子)
寒いモスクワでは、地下鉄はちょっとした憩いの場でもある。
改札を出ると地下道になっている場所が多いのだが、地下道にはキオスクというにはあまりに発達した各種のスタンド型店舗が並んでいる。
パンもアクセサリーもDVDも文房具も売っていて、しかも結構そこで買っているお客がいる。
人通りの多い地下道でゆっくり見ることもできないかと思いきや、しっかり品定めしている様子が見られて面白い。


■□■□■モスクワでの買い物■□■□■
(写真は青空市場の野菜屋)
10年以上前にナホトカにホームステイしたことがある。当時は共産主義は崩壊したものの、モスクワではマフィアが有名だったころで、まだ市場経済が機能していなかった頃だ。
ナホトカのスーパーに行くと空っぽの棚だけが並んでいて物が無かった。
でもホストファミリーは青空市場で、素朴に売られている食料を普通に買って生活していた。
インフラはまだ未整備で、一部の家庭には携帯電話があったが、電話線は来ていなくて、誰かと出かける約束をしようとすると、てくてく歩いて会いに行き「明日1時にウチの前でね」なんて約束をして帰ってくるのだった。


そんなイメージに長い間捕らわれていたけれど、モスクワは普通に大都会で、普通のヨーロッパの町だった。すっかり経済状態は変わったのだ。(もちろん極東のナホトカとモスクワでは全然状況が違うだろうけれど)


(写真は高級スーパーにて普通の日本食材に混じって見かけたナイスパッケージのお米)
モスクワでは4種類の市場に入った。
高級スーパー、普通のスーパーマーケット、天井付き市場、青空市場である。
そのまんま、人々の生活レベルの差を表しているかのようだ。


高級スーパーは何故か写真撮影禁止なので、ロンドンあたりの高級店にありそうな内装だとか、豪華なシャンデリアとか、綺麗なディスプレイなどが紹介できないのが残念だ。


(写真は普通のスーパーの様子)
普通のスーパーでは自分用土産のウォッカや、飴などを購入。クレジットカードも使える日本と同じ様なスーパーだ。
生活しているとたぶんこういったスーパーを一番よく利用することになりそうだ。


(写真は天井付き市場の肉売り場と、ショーケースの中のイクラ)
天井付き市場の様子は、モンゴルで見た市場の様子とうり二つ。あとはカンボジアのプサートメイの建物内部の様子とも似ている。
高い天井の体育館みたいな場所にタイルを貼った台があって、各種食料品を扱っている。


肉は写真のようにむき出しで売っているが、魚やイクラの売り場ではガラスのショーケース(冷蔵ケース)を使っているのが普通のようだった。
有名な話だが「イクラ」は魚の卵を意味するロシア語で、私たちがイクラと呼んでいる物が赤イクラキャビアと呼んでいるのが黒イクラである。
流石イクラの本場だけあってイクラショーケースの様子は圧巻。新鮮で綺麗なイクラを量り売りしていて、思わず買いたくなってしまう魅力。

(写真は花売り場)
こんなに寒いのに町中には花屋が多い。
実際購入している人、持って歩いている人も多い。生花を買って部屋に飾るのが習慣だとか。
寒いからこその花か、寒空の下だからこその色彩感覚かと思う。


(写真は青空市場の様子と、果物屋さん、キノコ屋さん)
肉などはスーパーで買うM子だが、青果は青空市場が安くて美味しいらしい。
行きつけの店ができていて、そこだといつも色々オマケして貰えるのだとか。


青空市場はカンボジアの市場と似ていた。ずっとキレイで臭いもないけれども。
野菜や果物は種類が多くて、どれも美味しそう。
やっぱり日本の野菜や果物はどうかしている。種類少ないし高いし。
キノコ屋さんで丸々したキノコを色々売っていて、思わず買って帰りたくなってしまう。
元々はそんなにキノコ好きではなかったけれど、これも年を取るに連れてどんどん好きになってきた。
これだけ美味しそうなら焼いて食べるだけでもいいよね。


この青空市場って冬もこのまま開いているのだろうか?…冬は−30℃くらいになって、うっかりするとまつげも凍り付いて目が開かない世界だそうだ…食べ物も並べておくだけで冷凍品になっちゃうよね…?
冬のモスクワは想像を絶する世界である。

しかし夏の終わりのモスクワも、結構ワンダーランドだったよ。楽しかったなー。

(オマケ写真は黒猫のマルカス。この写真ではしおらしく可愛らしく写っているが、本物はやんちゃな乱暴者)