モスクワ7日目。金曜日。〜蜂蜜市場・チャイコフスキー記念モスクワ音楽院〜

(写真は蜂蜜市場にて入れ物に頼んだ蜂蜜を詰めてくれている売り主のおじさん)


今日はいかにもロシアっぽいイベント「はちみつ市場」へ、他の日本人奥さんと一緒に3人で買い出しに行って来た。
9月だけに開かれている市場ということで緑色地下鉄2号線で南の方のツァリーツィノへ。
駅に着くと蜂マークの矢印が壁についていて、会場までの道案内をしてくれるので簡単アクセス。
駅から5〜10分ほど歩いてはちみつ市場の会場に着いてみて、その規模にビックリ。


所謂はちみつ見本市みたいなもので、小さなブースが何百と並んでいる。
見本市といっても、養蜂家のおじさんおばさん本人が売りに来ている感じの素朴な手作りブースなので、コミケを彷彿とさせる。
各ブースごとに何種類もの蜂蜜を売っていて、食べ比べて美味しいのを選ぼうと思っていたが、それどころではない規模であることに気づく。
3軒目くらいでもう味がわからなくなる。
後はお店の人の面構えというか、感じの良さで選ぶことにする(笑)。
(写真は蜂蜜市場の様子)


ふらっと寄ったブースで母への土産としてとろりと濁ったクリーム色の蜂蜜を購入。
パンにつけるのに良さそうだ。


後は自分用に蜂蜜ロウソクを数本購入。
これはよくモスクワ市内の教会にて、イコンの前に備えられていてもの。
火をつけるとそこはかとなく焦げた甘い香りがするのだ。


通りすがりのブースで蜜酒の試飲をさせてもらった、思ったよりは甘くないように感じたが、それは既にたくさん蜂蜜を舐めて味がわからなくなっていたからか…
結構アルコールがキツイ感じがした。あまり(単体で)美味しいものではなかったので購入せず。



30分ほどもうろつくと、もう寒さとか、蜜の試食疲れとかでいいかげんお腹一杯な感じになったので撤退。
今日のお昼はウズベキスタン料理のレストラン、シシュベシュへ(アルバーツカヤ駅前店)へ。
本当に駅の改札を出てすぐのところにあり、窓の外にはちょっとした緑が見えて雰囲気も○。
サラダバー(350P)があるので、肉料理に飽きた時に選んで食べるのには良いかも知れない。
私はワインとパンと羊肉焼き(250P)を注文。肉はシシカガブだし、パンがまるでインド料理のナンだし、ウズベキスタンというのがかなり中東なのだと認識。
美味しかったが、連れの2名は蜂蜜でお腹一杯になっていて食欲が無かった様子。


ここで2人と分かれて、私は一人で観光へ。
特にロシアに思い入れの無い私は、そろそろ行き先に迷うのだが、今夜は音楽院のコンサートへ行く予定なので、あまり遠出しないで済むようにルビャンスカヤ広場近くの工業技術博物館とモスクワ市歴史博物館へ。


工業技術博物館では地下の車・バイクの歴史展示と、3階の宇宙飛行技術展示が面白かった。
展示物には英語の説明書きもついているのでなんとか理解できる。
しかし思った以上に中が広くて、発電技術だの、鉄鋼技術だのと色々な展示があるので、全部歩くだけでかなり大変。


モスクワ市歴史博物館の1階には市の模型があるとガイドブックに書いてあったが見あたらなかった。
値段もガイドブックには70Pと書いてあったが、実際は50Pで、他に客もいない。イマイチ。
モスクワの古い地図が展示してある部屋があって、そこは地図好きの私には1枚1枚が面白かったが、他の人には微妙な感じ。
どちらもモスクワ在住のの学生向きというか、あまり観光客向けではないと思う。

(写真は革命広場の土産物屋にあったホフロマ塗のマウス。あまりにキッチュで素敵なので危うく買いそうになったが、ちゃんと動くか不安だったので諦めた。あーそれでも今思うと買ってくれば良かったかも!?)
モスクワ市歴史博物館を見終わって17時。
M子と約束の18時にはまだ間があったので、待ち合わせ場所のチャイコフスキー記念モスクワ音楽院まで(地下鉄2駅程度)を歩くことにする。
ニコリスカヤ通りを赤の広場方面へ歩いて、途中他の人が入っていくゲートがあったので、後についていったら革命広場へ出た。
そこから土産物屋を冷やかしたり、きれいな建物の写真を撮ったりしながら歩いていくと、あっという間にボリシャヤ・ニキーツカヤ通りへ出ることができた。
こういうふらふらと町歩きするのは大好きだ。
天気も少し回復して、寒くなかったのも散策日和。
(写真はマネージ広場から国立歴史博物館)

音楽院脇の外人が多いカフェ・マーニアにて軽食を注文して19時のコンサート開始を待つ。


チャイコフスキー記念モスクワ音楽院の大ホールは、1957年5月にグレン・グールドが文化交流のために訪れて、カナダ人ピアニストとして初めて鉄のカーテンを越えてバッハのフーガを演奏したところ。
当時ソビエトでまったく無名だった彼の前半演奏を聴いて衝撃を受け、多くの音楽関係者が友人達を呼び寄せ、終演頃には満席になったというエピソードのあるホールだ。
その記録DVD「グレン・グールド/ロシアの旅」を繰り返し見ては感動している私としては、この黄色い壁のホールそのものが歴史的な舞台。そこに立っていることが嬉しかった。
M子が私のためにチケットを取っておいてくれたのだ。
(写真は音楽院大ホール内部の写真)

コンサートはフルオーケストラだったが、そういえば指揮者も曲目も確認しなかったな。
オペラから抜き出した曲ばかりで、どれもドラマチックな作り。ロマンチックだったり、マーチ風だったりと、かなりストーリー性が強い曲目ばかりだった。
情熱的な演奏なところがとてもロシア的だなぁと思って聴いていた。
途中20分の休憩を挟んで21時にはアンコールも含んで終了してしまい、映画音楽みたいなノリなので飽きずに聴いているうちに終わってしまった。


朝飯:ぶどう、イクラをのせたオープンサンドなど/昼飯:ウズベキスタン料理/夕飯:カフェマーニアでキノコソースのパスタ