琴南町「谷川米穀店」

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12:30 ★★★☆☆

巡礼メンバーの一人が今から直接北海道出張だと言うので、高松空港へ送っていく。
そして向かったのが、空港から比較的近い山の中の「谷川」である。


気持ちの良いワインディングや、すれ違うのも無理そうな細い山道などを走って「谷川」に向かう。そこここで、道路の拡張工事をやっている。
「道路工事って今頃だっけ?」
「普通年末だよね?」
「香川は役所の予算が9月〆なんじゃないか?」
「いや、これは谷川へ行くための拡張工事だろう!!」
「そうか!谷川米穀店バイパスか!」
などと、また下らない話をしつつ山間の気持ちよい道を走る。
うどん食べに行くだけとは思えないドライブ道だ。


「谷川」の開店は11:00。しかし11:10に到着した我々が見た物は…「山越」より長い行列であった。
画面真ん中の平屋が店の位置。現在我々が並んでいる箇所からの撮影。ただいま11:26。


朝から曇っていたのが嘘のように晴れ渡る空。下を流れている川からは涼しい風が来るがいかんせん炎天下での1時間待ち。朝からのうどん3杯がどこかに消えていくのを感じる体力勝負である。


11:55。店のお兄さんが黄色いうちわを持って出てきた。すたすたと列の最後尾へ向かう。
そして高々と掲げたうちわには「本日終了しました」の文字が!
思わず並んでいた一同から「おおぉぉっ」と声が挙がる。
店のうどん玉完売を祝う気持ち、その中で自分だけは間に合ったことを喜ぶ気持ち、うちわが掲げられる瞬間を見ることができた驚き…そんなものがない交ぜになった「おおぉぉっ」であった。


その後来た客はどうするのか。当然、お兄ちゃんが説明して丁重にお断りするのである。
たとえ、彼らが北海道から飛行機で飛んできて、やっと一杯目のうどんを食べようと立ち寄ったのだとしても、たった1玉であろうともお断りするのである。
そして、断られた客は黄色い「本日終了しました」のうちわと店の兄ちゃんの記念写真を撮って帰る。
そういう光景が繰り広げられるのだ。この山の中で!これは一体何事か。いや他人のこと言えませんが私。


ここも狭い店内が餓鬼うどん無限地獄になっている。
座るところにも困る混雑ぶりで、どんぶりを持ってウロウロ。
それでもさっきの店とは違って「おかわりしてや」とおばちゃんが声をかけてくれる余裕がある。思いっきし迷ったのだが、まだ先があるからと思って我慢する。
やっぱり我慢しなければ良かったと後で思うことになるとは露知らず。


「谷川」のうどんは、ふんわりまろやか。コシが無いんじゃなくて、口当たりがやわらかいのだ。ダシではなく醤油をかけて食べるのだが、友人の見まねで酢もかけてみた。更に旨い。玉子をかけている人も居るようだが、玉子無しの方が旨い。


空いている時に来たらたぶんもっと旨いだろうという味だったのが残念。しかし満足。